震災とPTSD
もうじき震災から1ヶ月になろうとしている。
そんな中、交代要員を考えないで全力出動した(させられた)自衛隊の方たちの間で特に問題になっていることがある。
今の時期の「行方不明者捜索」は事実上「遺体収容」と同義である。
その作業をしている自衛隊員の中で精神的に参っている人が増えているというのである。
もともと自衛隊のメインの任務は遺体収容ではない。
こういうことはむしろ警察、消防、医師などのほうが「場慣れ」している。(それでもきついという)
自衛隊員の中で遺体収容のときのことが夢に出てくるという人が何人もいるという。
いくら肉体を屈強に鍛え上げていても精神はまた別である。それでも一般人よりも強いだろうが、それでも限界がある。
なので、私は彼らのPTSD(Post-traumatic stress disorder 心的外傷後ストレス障害)が当初から心配だったが
それが現実のものになっているようである。
まるで「後出しじゃんけん」のようで卑怯に見えるかもしれないが、私自身これに近いものの経験がある。
自衛隊員らが今経験し、これから起きるであろうことに比べると本当にくだらないものだが紹介しようと思う。
・行政書士になる前に所属していた組織でその組織関連用の着メロを聞くだけで心拍が急上昇する。
…緊急地震速報の音を聞いてもなんとも思わないのにも関わらず。
ちなみにこの地震のことを「他人事」とは思っていない。3月11日の地震でプレートがずれて、その影響でどこでどんな地震が起きるか分からない…つまり新潟の近くで大地震が起きる可能性がある…このことを予測した上である。
・その組織のさらに前に属していた会社でもやはり「専用の着メロ」を使っていたが、たぶん同じようなことになる。
しかし、その着メロがどういう曲なのかどうしても思い出すことが出来ない。ここだけぽっかりと記憶が抜け落ちている。(この文章の中で矛盾点がいくつかあるが、そういう表現しか出来ない)
・近所に懇意にさせていただいている行政書士の先生がいらっしゃる。
…その先生はその会社の社長と身長(かなりの高身長)、体型(細身だがひょろひょろではない)、髪型がそっくりである。その先生はいつも笑顔だからまったく問題ないが、もしその先生がその社長のような顔つき、口調だったらと思うと…。正直言って行政書士となってはじめてご挨拶でお会いしたときは死ぬほど焦った。
・「ある種の言葉」に過剰反応する。例えば容姿に関する悪口「チビ」などはどうでもいいが、それ以外のいろいろな言葉(ここでは伏せさせていただく)に反応する。
・当時のことを夢に見る。しかも五感フルで感じるようなリアルな夢で。さらに、その当時起こらなかったけど起り得た最悪の状況が出てくることもある。あれから10年たってもなお。
他にもあるが省略する。
このPTSD、もともとアメリカのベトナム戦争帰還兵の間で問題になって研究がなされたものである。
有名な映画「ランボー」の主人公、ジョン・ランボーはまさにこれに悩まされていた。(当時はPTSDという言葉がなかったが)
このPTSDをひどくした要因について、ベトナム帰還兵に対する侮辱・冷遇・差別が挙げられている。
「平和主義者」と呼ばれる人が先導(煽動)し、一般民衆もそれに乗っかってやったものである。
負けて帰ってきたからそういう態度をとったとしたら最悪(戦争に参戦することを決定し、撤退することを決定したのは、有権者が選んだ大統領であり、議会である)だし、勝って帰ってきたとしてもそういう態度をとったとしたら、卑怯である。(戦争で勝って権益を得たのにそのために尽くした人をそんな風に扱うことを卑怯といわずになんというのか)
1991年の湾岸戦争でアメリカが勝った時の報道を覚えている。「アメリカはベトナムの悪夢からようやく解放された」と。もちろん湾岸戦争に参加した兵士たちは英雄として扱われた。当時この意味がよく分からなかったが、社会人になってからよく分かるようになった。
ベトナム戦争のPTSDのときも、負けて帰ってきてもせめて兵士たちを英雄扱いしていればこんなにひどいことにならなかったといわれている。そもそも戦争は「国権の発動たる戦争」の結果でしかないんだからただの兵士に結果責任を押し付けるのは間違っている。
なので、今まで「平和主義者」にいろいろ言われてきた自衛隊員には惜しみない感謝の意を国民から示すことで彼らの心の傷も最小限にとどめられるのではないかと思う。
実際、天皇陛下のビデオメッセージ(お言葉)でも、「自衛隊、警察、消防…」と真っ先に挙げていただいている。これに救われたという隊員は多いそうである。
(ついでに言うと、このお言葉のなかに「政府」・「内閣」がないことに注目)
この震災で明らかになった、新たに出てきた問題はたくさんあるがこれはまた機会を改めて書こうと思う。

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そんな中、交代要員を考えないで全力出動した(させられた)自衛隊の方たちの間で特に問題になっていることがある。
今の時期の「行方不明者捜索」は事実上「遺体収容」と同義である。
その作業をしている自衛隊員の中で精神的に参っている人が増えているというのである。
もともと自衛隊のメインの任務は遺体収容ではない。
こういうことはむしろ警察、消防、医師などのほうが「場慣れ」している。(それでもきついという)
自衛隊員の中で遺体収容のときのことが夢に出てくるという人が何人もいるという。
いくら肉体を屈強に鍛え上げていても精神はまた別である。それでも一般人よりも強いだろうが、それでも限界がある。
なので、私は彼らのPTSD(Post-traumatic stress disorder 心的外傷後ストレス障害)が当初から心配だったが
それが現実のものになっているようである。
まるで「後出しじゃんけん」のようで卑怯に見えるかもしれないが、私自身これに近いものの経験がある。
自衛隊員らが今経験し、これから起きるであろうことに比べると本当にくだらないものだが紹介しようと思う。
・行政書士になる前に所属していた組織でその組織関連用の着メロを聞くだけで心拍が急上昇する。
…緊急地震速報の音を聞いてもなんとも思わないのにも関わらず。
ちなみにこの地震のことを「他人事」とは思っていない。3月11日の地震でプレートがずれて、その影響でどこでどんな地震が起きるか分からない…つまり新潟の近くで大地震が起きる可能性がある…このことを予測した上である。
・その組織のさらに前に属していた会社でもやはり「専用の着メロ」を使っていたが、たぶん同じようなことになる。
しかし、その着メロがどういう曲なのかどうしても思い出すことが出来ない。ここだけぽっかりと記憶が抜け落ちている。(この文章の中で矛盾点がいくつかあるが、そういう表現しか出来ない)
・近所に懇意にさせていただいている行政書士の先生がいらっしゃる。
…その先生はその会社の社長と身長(かなりの高身長)、体型(細身だがひょろひょろではない)、髪型がそっくりである。その先生はいつも笑顔だからまったく問題ないが、もしその先生がその社長のような顔つき、口調だったらと思うと…。正直言って行政書士となってはじめてご挨拶でお会いしたときは死ぬほど焦った。
・「ある種の言葉」に過剰反応する。例えば容姿に関する悪口「チビ」などはどうでもいいが、それ以外のいろいろな言葉(ここでは伏せさせていただく)に反応する。
・当時のことを夢に見る。しかも五感フルで感じるようなリアルな夢で。さらに、その当時起こらなかったけど起り得た最悪の状況が出てくることもある。あれから10年たってもなお。
他にもあるが省略する。
このPTSD、もともとアメリカのベトナム戦争帰還兵の間で問題になって研究がなされたものである。
有名な映画「ランボー」の主人公、ジョン・ランボーはまさにこれに悩まされていた。(当時はPTSDという言葉がなかったが)
このPTSDをひどくした要因について、ベトナム帰還兵に対する侮辱・冷遇・差別が挙げられている。
「平和主義者」と呼ばれる人が先導(煽動)し、一般民衆もそれに乗っかってやったものである。
負けて帰ってきたからそういう態度をとったとしたら最悪(戦争に参戦することを決定し、撤退することを決定したのは、有権者が選んだ大統領であり、議会である)だし、勝って帰ってきたとしてもそういう態度をとったとしたら、卑怯である。(戦争で勝って権益を得たのにそのために尽くした人をそんな風に扱うことを卑怯といわずになんというのか)
1991年の湾岸戦争でアメリカが勝った時の報道を覚えている。「アメリカはベトナムの悪夢からようやく解放された」と。もちろん湾岸戦争に参加した兵士たちは英雄として扱われた。当時この意味がよく分からなかったが、社会人になってからよく分かるようになった。
ベトナム戦争のPTSDのときも、負けて帰ってきてもせめて兵士たちを英雄扱いしていればこんなにひどいことにならなかったといわれている。そもそも戦争は「国権の発動たる戦争」の結果でしかないんだからただの兵士に結果責任を押し付けるのは間違っている。
なので、今まで「平和主義者」にいろいろ言われてきた自衛隊員には惜しみない感謝の意を国民から示すことで彼らの心の傷も最小限にとどめられるのではないかと思う。
実際、天皇陛下のビデオメッセージ(お言葉)でも、「自衛隊、警察、消防…」と真っ先に挙げていただいている。これに救われたという隊員は多いそうである。
(ついでに言うと、このお言葉のなかに「政府」・「内閣」がないことに注目)
この震災で明らかになった、新たに出てきた問題はたくさんあるがこれはまた機会を改めて書こうと思う。
大塚行政書士事務所 http://gyousei.ohtsuka-office.jp/index.html

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