どこで使い方を習った?
…説明書を読んだのよ。
という、いろんな意味で有名な洋画のせりふがある。
さて、先日自分の部屋を整理していたところ、ゲームの説明書が見つかった。
内容はドラクエ1~4(すべてファミコン版)であった。
私はこれらの説明書を小学校高学年~高校1年に読んでいた。
(ドラクエ1だけは高校のときに中古屋さんで購入した)
説明書はかなり痛んでいたものの、結構読み込んだ跡があった。
今から見ても、非常に丁寧な説明書だと思う。
ところで、いまニコニコ動画などで「動画実況プレイ」というのがある。
この中には、かなり前に紹介した東方シリーズとかバイオハザードシリーズがあるが、
ドラクエシリーズも多数あがっていたりする。
もっとも、ファミコン版のドラクエ1~4は皆無で、その後にプレイステーションなどで出た、移植版で上げている人ばかりである。
ただ、見てみると非常に問題のあるプレイをしているケースが目立つ。
たとえば、基礎的な操作が出来ない。視聴者から「まずは説明書を読め!」とメッセージで言われているのにもかかわらず、読まない。もしくは読んでも理解できない。
プレイステーション版などはユーザーインターフェイスがファミコン版に比べて段違いによいのに、うまく操作できなかったりする。
ドラクエ2の序盤の台詞で「武器防具は持っているだけでは意味がありません。装備コマンドで装備してくださいね」というのがある。
このことは説明書にも明記されている。(ファミコン版ドラクエ1にはこういうシステムがなく、買った武器装備は自動で装備され、すでに装備されている武器装備は自動的に売却されるようになっている)
これ自体は結構有名だと思うが、かなり多くの実況者はここで詰まる。
このことは私が小学校5年生くらいで問題なく出来ていた。なのになぜ、動画実況環境を自力で組める(自力で組んでいるはず…)推定18歳~25歳くらいの人間が出来ないのか。
ドラクエ2の話でいくと、そのあとで主人公は一人目の仲間となる人を探しに行くことになるのだが、何度か行き違いをすることになる。スタート地点の城Aにて「彼は城Bにいるはず」→城Bにて「彼は北東の森の洞窟の中の泉に行った」→泉にて「彼は城Aに行った」→城Aにて「彼はあれからここに来ていないぞ」となる。
途中の城Bで「彼は気まぐれだからどこかに寄り道しているんじゃないかなぁ」
城Aにて「この城の北西に街がありますよ。そこから北が城Bです」
という情報が入る。実は一人目の仲間はその街の宿屋におり、泉で話を聞いた時点でその街に配置されるのである。(ファミコン版の場合)
こういうことの繰り返しで、もう一人の仲間も見つけ、その後いろいろな道具を見つけ出し、戦闘経験をつんで強くなり、よりよい装備を得てクリアを目指していく。
このようにゲームの製作者はたくみにプレイヤーを誘導していくのである。
プレイヤーも誘導されながら「冒険」を楽しむのである。
それなのに…。これらの情報を無視するのか、理解できないのか、信じられないような行動、言動(実況プレイなのでそれが分かる)をして、迷いに迷って戦闘数だけかさんで、経験値が上がって、レベルが上がって強くなった状態でようやく「偶然」その街の宿屋でその仲間と出会ってしまうのである。
個人的にはこういうのは結構いらいらするが、それ以上に「怖い」と感じた。
こういう人たちが現実世界にたくさんいる可能性がある。
たとえば観光案内を作る人はどこまで丁寧に地図を作らなければならないのか。
イベントを企画する人はお客さんを「誘導」するためにどうしなければならないのか。
(他にも不安やら問題提起やらがたくさんあるが長くなるので省略した)
将来いろいろな問題が出てきそうな気がする。
少なくとも、
「どこで使い方を習った?」
「説明書を読んだのよ」
くらいの会話ができるような社会であってほしい。
これは、説明書を読めた上でそのものを正しい方法で使えているからこそ出来る会話だから。

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という、いろんな意味で有名な洋画のせりふがある。
さて、先日自分の部屋を整理していたところ、ゲームの説明書が見つかった。
内容はドラクエ1~4(すべてファミコン版)であった。
私はこれらの説明書を小学校高学年~高校1年に読んでいた。
(ドラクエ1だけは高校のときに中古屋さんで購入した)
説明書はかなり痛んでいたものの、結構読み込んだ跡があった。
今から見ても、非常に丁寧な説明書だと思う。
ところで、いまニコニコ動画などで「動画実況プレイ」というのがある。
この中には、かなり前に紹介した東方シリーズとかバイオハザードシリーズがあるが、
ドラクエシリーズも多数あがっていたりする。
もっとも、ファミコン版のドラクエ1~4は皆無で、その後にプレイステーションなどで出た、移植版で上げている人ばかりである。
ただ、見てみると非常に問題のあるプレイをしているケースが目立つ。
たとえば、基礎的な操作が出来ない。視聴者から「まずは説明書を読め!」とメッセージで言われているのにもかかわらず、読まない。もしくは読んでも理解できない。
プレイステーション版などはユーザーインターフェイスがファミコン版に比べて段違いによいのに、うまく操作できなかったりする。
ドラクエ2の序盤の台詞で「武器防具は持っているだけでは意味がありません。装備コマンドで装備してくださいね」というのがある。
このことは説明書にも明記されている。(ファミコン版ドラクエ1にはこういうシステムがなく、買った武器装備は自動で装備され、すでに装備されている武器装備は自動的に売却されるようになっている)
これ自体は結構有名だと思うが、かなり多くの実況者はここで詰まる。
このことは私が小学校5年生くらいで問題なく出来ていた。なのになぜ、動画実況環境を自力で組める(自力で組んでいるはず…)推定18歳~25歳くらいの人間が出来ないのか。
ドラクエ2の話でいくと、そのあとで主人公は一人目の仲間となる人を探しに行くことになるのだが、何度か行き違いをすることになる。スタート地点の城Aにて「彼は城Bにいるはず」→城Bにて「彼は北東の森の洞窟の中の泉に行った」→泉にて「彼は城Aに行った」→城Aにて「彼はあれからここに来ていないぞ」となる。
途中の城Bで「彼は気まぐれだからどこかに寄り道しているんじゃないかなぁ」
城Aにて「この城の北西に街がありますよ。そこから北が城Bです」
という情報が入る。実は一人目の仲間はその街の宿屋におり、泉で話を聞いた時点でその街に配置されるのである。(ファミコン版の場合)
こういうことの繰り返しで、もう一人の仲間も見つけ、その後いろいろな道具を見つけ出し、戦闘経験をつんで強くなり、よりよい装備を得てクリアを目指していく。
このようにゲームの製作者はたくみにプレイヤーを誘導していくのである。
プレイヤーも誘導されながら「冒険」を楽しむのである。
それなのに…。これらの情報を無視するのか、理解できないのか、信じられないような行動、言動(実況プレイなのでそれが分かる)をして、迷いに迷って戦闘数だけかさんで、経験値が上がって、レベルが上がって強くなった状態でようやく「偶然」その街の宿屋でその仲間と出会ってしまうのである。
個人的にはこういうのは結構いらいらするが、それ以上に「怖い」と感じた。
こういう人たちが現実世界にたくさんいる可能性がある。
たとえば観光案内を作る人はどこまで丁寧に地図を作らなければならないのか。
イベントを企画する人はお客さんを「誘導」するためにどうしなければならないのか。
(他にも不安やら問題提起やらがたくさんあるが長くなるので省略した)
将来いろいろな問題が出てきそうな気がする。
少なくとも、
「どこで使い方を習った?」
「説明書を読んだのよ」
くらいの会話ができるような社会であってほしい。
これは、説明書を読めた上でそのものを正しい方法で使えているからこそ出来る会話だから。
大塚行政書士事務所 http://gyousei.ohtsuka-office.jp/index.html

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